和食のディナーに日本酒を
お祝いのディナーにはワインがつきものですが、世の中には日本食の方が好きという方もおられるでしょう。
日本食にワインを添えてはいけない決まりはなく、寿司屋でワインを売ってはいけない法律もありませんが、ごく一般的な感覚では、和食には日本酒をあわせたいところ。
日本酒というのもピンきりで、まあ高いワインがたくさんあるほど高い日本酒が多種多様に存在するわけではありませんが、お祝いとおもてなしにふわさわしい、ごちそうのための日本酒、というものもちゃんとあります。
ただし、日本酒は難しいです。たとえば、ワインにブドウの品種があるように、日本酒にも実はコメの品種が、ワインのブドウほどではないですがいくつかあります。
もっとも一般的なのは山田錦というもので、ほとんどの日本酒はこれなのですが、雄町というのもあります。
ただし、一般人が知る必要はよほど日本酒が好きなのでない限りありませんし、米の銘柄で日本酒を注文する機会もあまりありません。
日本酒は製法によって、本醸造、純米、吟醸、大吟醸、純米大吟醸などいろいろな種類に分かれ、だいたい一般論としては大吟醸というのがたいそうな名前にふさわしく一番高級ですが、じゃあお祝いなら大吟醸酒を注文しておけば安心かというと、そんな簡単には行きません。
日本酒は難しいのです。
なぜなら外れが多いからです。
値段だけで選ぶと、大外しをする危険があります。
また、十四代という有名なブランドがあるのですが、これはなぜか本醸造だけが評価が高く、同じ蔵で作っている吟醸酒はそれほど評価が高いわけではないという不思議な銘柄です。
しかも、あまり周知されていませんが、ワインと同様、当たり年や外れ年もあります。
同じ蔵の酒でも、現実問題として年によって出来は違います。
ただしワインと違い、「十四代の本醸造、2006年のものを」と言って注文してもそんな在庫のしかたをしている料亭はふつうないでしょう。
日本酒には王道がない、それゆえに厄介なのです。
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